引きこもりの実態と不登校との関係

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目次


1. 引きこもりの定義・実数

不登校や引きこもりの問題に取り組む児童心理司の藤原と申します。私は、不登校予防や再登校支援を行うToCo株式会社の顧問を務めております。本稿では、「引きこもりの実態と不登校との関係」について、小中学生の不登校のお子様を持つ保護者の皆様に向けて、実態を深掘りしつつ、具体的な対応策をお伝えいたします。

まず、「引きこもり」という言葉について改めて定義を確認してみます。
引きこもりとは、社会的参加を長期間にわたり回避し、家庭内に閉じこもって生活する状態を指します。この「社会的参加」とは、学校への登校や就労、地域社会での活動、友人との交流など、他者と積極的に関わる行動を意味します。内閣府の定義では、6ヶ月以上にわたって家庭にとどまり続け、必要最低限の外出以外の社会参加をしていない状態が「引きこもり」とされます。

この「6ヶ月以上」という期間は、単なる一時的な疲れや生活習慣の乱れとは異なり、慢性的かつ固定化しやすい問題であることを示しています。
特に、学校に行けない日が続くことで「不登校」となり、さらに引きこもりへと状態が移行してしまうことがあります。この点において、不登校と引きこもりは密接に関連しています。

引きこもりの実態

では、実際にどのくらいの子どもたちが引きこもりの状態にあるのでしょうか?内閣府の「子ども・若者の意識と生活に関する調査」(2023年度)によると、引きこもりの状態にある若者の年齢層は若年化の傾向にあります。
注目すべきは、14歳以下が12.4%、15〜19歳が17.3%という数字です。この結果は、義務教育を受けるべき小中学生の段階から、すでに引きこもり状態に陥っている子どもが少なくないことを示しています。

引きこもりになった年齢(内閣府「こども・若者の意識と生活に関する調査-ひきこもりに関する状況」2023年度)
引きこもりの期間(内閣府「こども・若者の意識と生活に関する調査-ひきこもりに関する状況」2023年度)

また、引きこもり状態にある人たちの家庭内での活動についても、深刻なデータが出ています。内閣府の調査によれば「自宅でよくしていること」の回答でインターネットを選んだ人は78.5%、ゲームを選んだ人が66.7%(複数回答)でした。これらの活動自体が問題というわけではありませんが、コミュニケーションがデジタル空間に偏り、リアルな対人関係や社会活動が疎かになることは、引きこもり状態を固定化させてしまうリスクがあります。

さらに、引きこもり状態の子どもたちの過半数が「半年の間、家族以外と会話をしていない」という実態も見逃せません。人と話す機会が少ないと、自然と会話力や社会性が低下してしまいます。また、孤立感や疎外感が募り、外部の世界に対する不安が増大します。これは、子どもたちが「自分はこのままで良いのだろうか」「外に出たいけれど、どうすればいいのか分からない」と感じ、ますます引きこもりから抜け出せなくなる悪循環を引き起こします。

2. 引きこもりのきっかけ

引きこもりの状態にある子どもたちの多くは社会的なつながりを持たず、家庭内での生活の大半をインターネットやゲームなど部屋での活動に費やしています。では、なぜ子どもは外の世界と距離を置くようになるのでしょうか。その背景には、学校関係や人間関係の問題が深く関わっています。

内閣府の調査によると、引きこもりのきっかけとして「学校関係」と「人間関係」が全体の35%を占めています。その中でも「不登校」が全体の18.5%を占めており、学校生活に適応できなかったことが引きこもりの要因となるケースが多いことが分かります。このデータをもとに、具体的にどのような出来事が子どもを引きこもりに追い込むのかを詳しく見ていきましょう。

引きこもりの最も大きな理由(内閣府「こども・若者の意識と生活に関する調査-ひきこもりに関する状況」2023年度)

学校が引きこもりのきっかけになる理由

学校は、子どもが社会性を学び、友人関係を築く場であると同時に、さまざまなストレスが生じる場でもあります。学校生活の中で発生する問題のうち、引きこもりのきっかけとなりやすいものを以下に挙げます。

① いじめや人間関係のトラブル

いじめは、不登校や引きこもりを引き起こす大きな要因の一つです。特にSNSの普及により、学校外でも誹謗中傷や仲間外れが発生しやすくなっています。いじめを受けた子どもは学校に行くことに強い恐怖心を抱き、次第に登校を避けるようになります。そして、その状態が続くと外出すること自体が怖くなり、家の中に閉じこもるようになるのです。

また、いじめがなくても人間関係の不和がストレスとなり学校に行きづらくなることがあります。友人グループの中で孤立したり、先生との相性が悪かったりすると、学校が「居場所のない場所」になってしまい、次第に足が遠のいてしまうのです。

② 学業の遅れと自信の喪失

授業についていけない、成績が思うように伸びない、といった学業面のストレスも、不登校や引きこもりの大きな要因となります。特に周囲の友達と比較される環境では、学習が遅れてしまった子どもは「どうせ頑張っても無理だ」と感じ、学ぶ意欲を失ってしまうことがあります。

一度「分からない」という状態が続くと授業に出るのが苦痛になり、学校に行くこと自体を避けるようになります。その結果、不登校が長期化し、やがて引きこもりへと移行してしまうのです。

③ 学校のルールや雰囲気が合わない

学校の規則が厳しすぎたり、先生の指導方法が合わなかったりすると、子どもは強いストレスを感じます。例えば校則が厳しく、少しの違反でも厳しく指導される環境では、萎縮してしまい登校が難しくなることがあります。また、集団生活に馴染めない子どもにとっては、学校という場そのものが苦痛となることもあります。

家庭環境が引きこもりのきっかけになる場合

学校関係の問題が引きこもりの直接的なきっかけとなることが多い一方で、家庭環境が間接的に影響を及ぼすケースもあります。例えば、以下のような家庭環境では、引きこもりが助長される可能性があります。

① 家庭内の不和や過干渉

家庭内での親子関係が良好でない場合、子どもは安心できる居場所を失い、社会との関わりを避けるようになります。例えば親が過度に厳しく接したり、逆に無関心であったりすると、子どもは自己肯定感を低下させ、引きこもる傾向が強くなります。また親が過干渉であったり、進路や学業に対して過度に期待をかけたりすると、子どもはプレッシャーを感じて逃げ場を求めて家に閉じこもることもあります。

② 生活習慣の乱れ

夜更かしや昼夜逆転の生活が続くと、学校に行くリズムが崩れて不登校や引きこもりに発展することがあります。特に、インターネットやゲームの過剰利用が習慣化すると昼夜逆転が固定化し、社会生活との接点を持つのが難しくなります。

3. 不登校と引きこもりの共通点

不登校が長期化すると子どもが家に閉じこもることが増え、引きこもりへと移行する可能性が高まります。この「不登校」と「引きこもり」は連続した状態でもあり、共通点も持っています。

不登校と引きこもりに共通する心理的特徴

不登校と引きこもりにある子どもたちは、共通して以下のような心理状態を抱えています。

① 外の世界に対する不安と恐怖

不登校の子どもは、多くの場合「学校に行くのが怖い」と感じています。その理由は、いじめや人間関係のトラブル、学業不振、先生との関係悪化などさまざまです。最初は「行きたくない」「ちょっと休みたい」という軽い気持ちで休むことが多いのですが、それが続くうちに「学校に行くのが怖い」という気持ちが強くなっていきます。

この状態が続くと、次第に「学校に行かない理由」が変化します。最初は「嫌なことがあるから行きたくない」と思っていたものが、次第に「学校に行かない期間が長くなりすぎて、今さら行けない」という気持ちに変わっていくのです。

そして、不登校が長期化すると、学校だけでなく、外の世界全体に対して恐怖を感じるようになり、引きこもりへと移行してしまうことがあります。

② 自己肯定感の低下

不登校や引きこもりの子どもは、自分自身に対する評価が低くなりがちです。「学校に行けない自分はダメだ」「みんなと違う自分はおかしい」といった考えが強まり、自己肯定感がどんどん下がっていきます。

特に、学校に行かない期間が長くなると、子どもは「周りのみんなは普通に学校に行っているのに、自分だけできない」と感じ、劣等感を抱くようになります。こうした感情は、外の世界との接触をさらに避ける原因となり、引きこもりの状態を強化してしまいます。

③ 時間の感覚が薄れる

不登校や引きこもりの子どもは、1日のリズムが乱れやすく、昼夜逆転の生活になることが少なくありません。特に、インターネットやゲームの利用が習慣化すると、気づかないうちに昼夜が逆転し、生活リズムが大きく崩れてしまいます。

自宅でよくしていること(内閣府「こども・若者の意識と生活に関する調査-ひきこもりに関する状況」2023年度)

このような生活を続けるうちに、「今日も学校に行けなかった」「今週も外に出なかった」といった感覚が薄れ、1日が1週間、1週間が1ヶ月、1ヶ月が1年、1年が10年とあっという間に過ぎてしまうことがあります。こうして時間の感覚が曖昧になり、「何かを始めよう」という気持ちを持ちにくくなってしまうのです。

不登校から引きこもりへの移行

不登校の子どもが必ずしも引きこもりになるわけではありませんが、多くの場合、不登校の状態が長引くと引きこもりへと移行してしまうリスクが高くなります。そのプロセスを簡単に説明すると、以下のような段階を踏むことが多いです。

  1. 学校に行きたくない理由がある(いじめ、勉強の遅れ、先生とのトラブルなど)
  2. 休みがちになる(最初は数日、次第に1週間、1ヶ月と増えていく)
  3. 「学校に行かないこと」が習慣化し、外出する機会が減る
  4. 家庭内での活動が中心になり、インターネットやゲームに依存し始める
  5. 社会との接点がなくなり、引きこもり状態へと移行する

このプロセスの中で重要なのは、早い段階で適切な対応を取ることです。特に、学校を長期間休むようになった時点で、保護者が「様子を見よう」と放置してしまうと、次第に外の世界と距離ができてしまい、引きこもりへと移行しやすくなります。

不登校と引きこもりの違いとは?

ここまで不登校と引きこもりの共通点について述べてきましたが、両者にはいくつかの違いもあります。

  • 不登校の段階では、外出する機会がまだ残っている(買い物や友達との遊びなど)
  • 引きこもりの段階では、家族以外との接触がほぼなくなる
  • 不登校の子どもは「いつかは学校に戻りたい」と考えていることが多いが、引きこもりの子どもは「どうやって戻ればいいか分からない」と感じている

つまり、不登校の段階で適切な介入を行うことで、引きこもりへの移行を防ぐことができるのです。

4. 見守るだけでは変わらない理由

ここまで、不登校と引きこもりには共通点が多く、不登校が長期化することで引きこもりへと移行する可能性が高まることを説明しました。しかし、ここで重要なのは「子ども自身がこの状態を望んでいるわけではない」という点です。

確かに、お子様が「学校には行きたくない」と言うことはあるかもしれません。しかし、それは「何もしたくない」「ずっとこのままでいたい」という意味ではありません。むしろ、「どうすればいいか分からない」「戻るきっかけがつかめない」という不安や迷いを抱えていることがほとんどなのです。

このような状態にある子どもに対し、「無理に学校へ行かせるのはよくないから、本人が動き出すまで待とう」と考える保護者の方も多いでしょう。しかし、「見守るだけ」では多くの場合、状況は変わりません。むしろ、時間が経つほどに社会復帰のハードルは上がり、引きこもりの状態が固定化してしまう危険性があるのです。

時間が経つほど抜け出しにくくなる理由

「今はまだ休む時期」「そのうち自分から動き出すだろう」と考え、何もアクションを起こさずにいると、お子様は次のような状態に陥る可能性が高まります。

① 生活リズムの乱れが固定化する

不登校や引きこもりの状態が続くと、昼夜逆転の生活になることがよくあります。特に、インターネットやゲームに依存するようになると、夜遅くまで活動し、昼間に眠るというリズムが定着してしまうのです。

この状態が続くと、朝起きて学校へ行く生活がどんどん遠ざかり、「学校に戻る」という選択肢が現実味を失ってしまいます。最初は「少し休みたい」という気持ちだったとしても、半年、1年と時間が経つうちに、「どうやって戻ればいいか分からない」「今さら学校に行ってもついていけない」という不安が強くなり、ますます動き出せなくなってしまうのです。

② 自己肯定感が低下する

学校に行かない期間が長くなると、子どもは「自分は普通のことができない」と感じるようになります。特に、周囲の友達が学校に通い、勉強や部活動に励んでいるのを見たり聞いたりすると、劣等感が強まり、「自分だけが取り残されている」という意識が芽生えてしまいます。

このような状態になると、「学校に戻ること」そのものがプレッシャーとなり、「行きたいけど行けない」「何をするにも自信が持てない」という悪循環に陥ります。結果として、「今さら戻るのは無理だ」「もう自分の人生は終わりだ」と考えるようになり、積極的に行動を起こす意欲を失ってしまうのです。

③ 家庭が「居心地の良い避難所」になる

子どもにとって、家庭は本来安心できる場所であるべきですが、長期間引きこもっていると、「家庭の外=危険、家庭の中=安全」という極端な意識が生まれることがあります。

たとえば、「家にいれば何も嫌なことが起こらない」「親は何も言わずに受け入れてくれる」といった環境が続くと、外に出ることの必要性を感じなくなります。こうして、「外の世界に出ること」がますます怖くなり、引きこもり状態が強化されてしまうのです。

「見守ること」と「放置すること」は違う

ここで大切なのは、「見守ること」と「放置すること」の違いを理解することです。

確かに、不登校や引きこもりの子どもに対して、頭ごなしに「学校に行きなさい!」と強制するのは逆効果になりかねません。しかし、何のアクションも起こさずにいると、お子様は「このままでいいのかな?」という迷いすら抱かなくなってしまいます。

適切な見守りとは、お子様の状況を理解しつつ、「どうすれば動き出せるか」を一緒に考え、具体的なサポートを提供することです。そして、そのためには不登校のメカニズムを知って、適切な対処を行うことが重要になります。

注意しなければいけないことは、「不登校のきっかけ」と「不登校が続いてしまう原因」が異なるケースが多い点です。例えば学校の人間関係がきっかけで登校できなくなったとしても、1ヶ月経っても不登校のままである要因は別にある、という点です。不登校が引きこもりになる前に、子どもへの適切な支援を行っていきましょう。


ToCo(トーコ)について

私たちToCoは、お子様が自ら不登校から脱却するための支援を行っており、2025年2月時点で700名以上のお子様が平均3週間で再登校しています。

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自閉スペクトラム症と不登校の関係とは?

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不登校や引きこもりの問題に取り組む児童心理司の藤原と申します。不登校のお子さまをお持ちの親御さんにとって、この状況は決して簡単なものではなく、日々さまざまな思いや葛藤を抱えておられることでしょう。そのような中で、「自閉スペクトラム症(ASD)」という特性が、不登校の背景にどのように関与しているのかを深掘りしながら、適切な対処法についてお伝えできればと思います。

自閉スペクトラム症と不登校の複雑なつながり

自閉スペクトラム症という言葉に触れると、ある種の誤解や偏見が伴うことがあります。しかし、ASDは決して「障害」として固定的に捉えるべきではなく、一人ひとりの異なる特性としての多様性の一環と考えることが重要です。その特性が、学校生活という集団環境において、時として困難さを生むことがあります。不登校はその結果として表面化しているにすぎません。

ASDの子どもたちは、主に以下のような困難を抱えることが多いです:

  • 感覚過敏:教室内の騒音、他人の話し声、蛍光灯の明るさなどが過剰にストレスとなる。
  • 社会的コミュニケーションの課題:友達との会話がうまくいかない、先生の指示の真意が理解しづらい。
  • ルールや予測可能性のこだわり:予定外の変更や、曖昧な指示に対する過剰な不安。

これらの要因が重なり、結果として学校への不安感や拒否感を強めてしまうのです。加えて、「理解されない」という感覚が強まると、自尊心が大きく傷つき、不登校が長期化する可能性が高まります。

保護者としての最初の一歩:気づきと受け入れ

まず親御さんにお伝えしたいのは、ASDの特性に由来する不登校である可能性を冷静に見極めることです。お子さまが学校に行けない理由を探るとき、多くの親御さんは「甘え」「怠け」という観点に目が行きがちです。しかし、ASDの特性が絡んでいる場合、こうした見方は当てはまらないどころか、かえってお子さまを追い詰めてしまう結果になります。

例えば、お子さまが以下のようなサインを見せている場合、ASDの可能性を考慮することが有益です:

  • 朝起きるたびに頭痛や腹痛を訴える:これはストレスが身体的な症状として現れることが多いASDの特徴です。
  • 細かいルールや順序にこだわる:例えば、朝食の順番が違うだけでパニックになることもあります。
  • 学校に行く以前に、準備段階で極度に疲弊する:制服を着る、教科書をそろえるといった日常的な準備が大きなハードルになります。

これらの特性を理解することで、「子どもに何が起きているのか」という視点を持つことができます。そして、お子さまの行動が「学校に行きたくない」ではなく、「行けない」という状態にあることを認識することが、最初の一歩です。

再登校の第一歩を支える親のアプローチ

ASDのお子さまにとって、再登校への道のりは、短期間で解決できるものではありません。ただし、親御さんのサポート次第でそのプロセスが大きく変わることも事実です。重要なのは、以下のポイントを意識したケアを行うことです。

  1. 予測可能性を高める環境作り
    お子さまが安心して日常を過ごせるよう、生活の中で予測可能性を意識的に高めることが大切です。例えば、毎日のスケジュールを視覚的に示したり、事前に次の日の予定を詳しく伝えたりする工夫が有効です。
  2. 小さな成功体験を積み重ねる
    お子さまが「できた」という実感を持つことが再登校への第一歩です。たとえば、登校ではなく、近所の公園に出かけることから始めるのも一つの方法です。その際、無理のない範囲で「ここまでできた」という達成感を味わえる工夫をしてください。
  3. 「励まし」ではなく「具体的なサポート」を
    「頑張って」「行けるよ」という励ましは、ASDのお子さまにとって逆効果になる場合が多いです。代わりに、「今日はランドセルを背負ってみよう」「学校の門の前まで行ってみよう」といった、具体的な行動目標を一緒に考える方が実際的です。
微笑む子どものイメージ

ASD特有のサポートが必要な理由

再登校の支援において、ASDの特性に寄り添ったアプローチが必要不可欠です。フリースクールや特別支援学級などの選択肢も考えられますが、これらはASDのお子さまにとっては慎重に検討すべき場合があります。ASDの特性を持つお子さまは、新しい環境への適応に時間がかかったり、特定の刺激に過敏に反応したりすることが多いため、必ずしもこれらの選択肢がストレス軽減や不安解消に繋がるとは限らないのです。

例えば、フリースクールは自由度が高い反面、活動内容が予測しにくかったり、集団の中での柔軟な対応が求められたりするため、ASDのお子さまにとって混乱や負担を増やす場合があります。また、特別支援学級もASDのお子さま全員に適しているわけではなく、他の特性を持つ子どもとのやり取りが逆にストレスとなることもあります。

そのため、ASDのお子さまには、特性やニーズに応じた個別の支援が適しています。特化したサポートを提供できる専門機関や家庭での計画的な支援の方が、再登校への道をより確実にする可能性が高いと言えます。

不登校が長期化した場合のリスクとその回避法

不登校が長期化することによるリスクは、単に学業の遅れにとどまりません。特に自閉スペクトラム症(ASD)のお子さまの場合、長期間の不登校がさらなる心理的な負担や社会的な孤立感を生む可能性があります。この状態を放置すると、「学校への拒否感」が強まり、再登校へ必要なエネルギー(閾値)が飛躍的に上昇してしまいます。

長期化に伴う主なリスクには以下のようなものがあります:

  1. 自己評価の低下
     ASDの特性を持つお子さまは、もともと自己評価を下げやすい傾向があります。「学校に行けない自分」という感覚が長期間続くことで、「自分には価値がない」「自分は周りと違う」といった否定的な自己イメージが固定化される恐れがあります。
  2. 社会的スキルの発達の遅れ
     学校生活は学業だけでなく、他者との関わり方を学ぶ重要な場です。不登校が続くと、日常的なコミュニケーションの機会が減少し、友達や先生との接し方がますます分からなくなってしまいます。
  3. 新たな心理的問題の発生
     長期間の不登校による孤立感は、さらに不安症やうつ症状を引き起こす可能性があります。特にASDの子どもは感覚的なストレスに敏感なため、孤立による不安がより深刻化しやすい傾向があります。

リスク回避のための親の役割

これらのリスクを避けるためには、親御さんの積極的なサポートが必要不可欠です。具体的には、次のような取り組みを意識してみてください。

  1. 日常生活での「繋がり」を意識する
     たとえ学校に行けなくても、他者と接する機会を意図的に作ることが大切です。親御さん自身が積極的に子どもの話を聞き、共感を示すことも「繋がり」を育む第一歩になります。また、学校の先生との継続的な連携を意識しましょう。
  2. 子どもの「やりたいこと」に寄り添う
     ASDのお子さまは特定の興味や得意分野に没頭する傾向があります。その興味を活かして学びや社会との接点を増やすことができれば、不登校中でも成長の機会を確保できます。例えば、プログラミングやアート、読書など、興味に基づいた学びを家庭内でサポートするのも効果的です。
  3. 早期の専門支援の活用
     ASDを伴う不登校では、親御さんだけで解決しようとするのは難しい場合があります。再登校への具体的なステップについて0から取り組むのではなく、実績のあるToCoのようなプロフェッショナルの力を借りる選択肢も検討ください。支援を受けることで、お子さまが感じる安心感も高まり、親御さんご自身の負担も軽減されます。

ASDのお子さまの感情や思考パターンを理解する

もしASDのお子さまが不登校になった場合、その感情や思考パターンを深く理解することが解決の糸口となります。ASDの特性を持つお子さまの多くは、表面的な行動の裏に繊細で複雑な感情を抱えています。これを理解しないまま表面的な対処に終始すると、かえって逆効果となることも少なくありません。

「行けない」気持ちの背景にあるもの

ASDのお子さまが学校に行けない理由はさまざまですが、主に以下のような心理的な背景が考えられます:

  1. 過去の失敗体験がトラウマ化している
     例えば、授業中に自分だけ答えられなかった、友達とのやりとりで誤解が生じた、先生から厳しい指摘を受けたといった経験が、ASDのお子さまにとって非常に大きなトラウマとなることがあります。
  2. 「完璧にやらなければならない」という思い込み
     ASDの特性上、「こうあるべき」という思い込みが強い場合があります。そのため、ほんの少しのミスや変更で「自分はダメだ」という感覚に陥りやすいのです。
  3. 感覚的なストレスの蓄積
     教室の騒がしさ、体育の時間の匂い、休み時間の喧騒など、通常の子どもにとって気にならない刺激が、ASDのお子さまには大きなストレスとなっていることがあります。

これらの感情や思考パターンを理解することで、親御さんは「なぜ行けないのか」の理由をより正確に把握することができます。そして、これに基づいた具体的な対応策を取ることが可能になるのです。

「行ける」を引き出すための心がけ

ASDのお子さまにとって、再登校への道は段階的なプロセスが必要です。以下の心がけがその助けになります。

  1. 小さな一歩を大切にする
     最初の目標を「学校に行くこと」ではなく、「ランドセルを準備する」「学校の周りを歩いてみる」といった小さなステップに設定してください。その成功を褒めることで、次の一歩へのモチベーションが生まれます。
  2. 感情を否定しない
     お子さまが「怖い」「行きたくない」と言ったとき、その感情を否定せず、「そう感じているんだね」と受け止めることが重要です。それにより、お子さまが安心感を得て、「次はどうすればいいか」を一緒に考えることが可能になります。
  3. 柔軟な学び方を取り入れる
     ASDのお子さまは学校の形態に馴染みにくい場合もありますが、自宅での学びや趣味を通じた知識の吸収には興味を持つことがあります。お子さまの特性や興味を活かした活動(オンライン学習、図鑑での調べ物、実験キットの使用など)を日常生活に取り入れることで、学びの楽しさを実感でき、学校への興味を少しずつ取り戻すきっかけになります。

不登校や自閉スペクトラム症を一緒に乗り越えるためには、まずお子さまを理解し、寄り添い、専門家のサポートを受けながら段階的に取り組むことが大切です。

まとめ

要点必要な行動
ASDは不登校の背景に影響を与える特性があるお子さまの感覚過敏やコミュニケーションの課題を理解し、行動の理由を冷静に見極める。
不登校が長期化すると心理的負担が増大する早期に適切な支援を受け、子どもに無理のない範囲で社会との接点を作る。
小さな成功体験が再登校の鍵になるランドセルの準備や学校周辺を歩くなど、小さな目標を設定し、達成を一緒に喜ぶ。
親の具体的なサポートが重要抽象的な励ましではなく、具体的な行動計画や段階的なステップを共有する。

親御さんにとって、不登校の問題は非常に辛いものかもしれません。しかし、焦らず、正しいステップを踏めば必ず解決への道は開けます。そして、その道を一緒に歩む存在として、私たちToCoがいます。ぜひ、一人で抱え込まずに、いつでも私たちを頼っていただければと思います。不登校の問題に向き合い、解決に向けた一歩を共に歩めることを願っています。


ToCo(トーコ)について

私たちToCoは、お子様が自ら不登校から脱却するための支援を行っており、2025年2月時点で700名以上のお子様が平均3週間で再登校しています。

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「親」のスマホ依存が与える子どもへの影響とは?

「親」のスマホ依存

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愛着形成とスマホ依存の影響

はじめまして。不登校や引きこもりを専門に支援している児童心理カウンセラーの藤原と申します。今までの数え切れない事例から、不登校や引きこもりの問題は単なる「子どもの問題」ではなく、「親子関係や家庭環境の中で形作られる問題」であることが多いと感じています。そして、現代の親子関係の課題として、近年急速に注目されつつあるのが「親のスマホ依存」です。この問題は、親の無意識のうちに進行し、結果として子どもの心に深刻な影響を与える可能性があります。

子どもの健全な成長に欠かせないのは、親との良好な愛着形成です。しかし、親がスマートフォンに多くの時間を費やすことで、この愛着形成が阻害されるケースが増えていると感じます。まず、この問題の本質に触れるために、愛着形成がどのように子どもに影響を及ぼすか、そしてそれが親のスマホ依存によってどのように変容するのかを詳しく掘り下げていきます。

愛着形成の重要性

「愛着形成」という言葉を耳にされたことはあるでしょうか。これは、乳幼児期から学童期にかけて子どもが親との間で築く、信頼や安心感の基盤を指します。たとえば、子どもが泣いたときにすぐに対応してくれる親の姿を見たり、子どもが発した些細な言葉や行動に対して親が関心を持って応答する、こうした繰り返しの中で子どもは「自分は愛されている」と感じ、心が安定していきます。

しかし、この愛着形成の基盤が不十分であると、子どもは精神的な不安定さを抱えるようになります。親からの適切な反応が得られない子どもは、「自分は大切にされていないのかもしれない」という感覚に陥りやすくなります。このような状況は、子どもの自己肯定感を著しく低下させ、結果的に学校生活や人間関係において消極的になる原因を作り出します。

たとえば、カウンセリングを通じて接してきたある小学生のケースでは、親が家にいる間ずっとスマートフォンでSNSを見ているため、子どもが話しかけても「うん」や「後で」といった短い返答で終わってしまう状況が続いていました。その結果、子どもは自分の話が重要ではないと感じるようになり、学校での出来事や友達との関係について話すことも次第に避けるようになりました。最終的には、学校でのトラブルを一人で抱え込み、不登校という形で表面化したのです。

スマホ依存による親子の関係断絶

スマートフォンが親子関係に与える影響の一つに、「親子の断絶」が挙げられます。断絶とは、物理的に離れているわけではなく、心理的な距離が広がることを意味します。親がスマートフォンを使っている時間、子どもとの会話や視線の共有は明らかに減少します。その結果、子どもは「親にとってスマホの方が自分より重要だ」と感じるようになります。

心理学的な視点から言えば、子どもにとって親からの視線や反応は、心の発達に欠かせない「栄養」です。親の視線を通して子どもは「自分は価値のある存在だ」と感じることができます。しかし、親がスマホを見続けていると、この視線の共有が減少し、子どもに心理的な飢餓状態が生まれるのです。この飢餓状態が続くと、子どもはどうなるでしょうか。
子どもはまず、親の関心を引こうとあらゆる手段を試みます。しかし、それでも親がスマホに夢中で反応を示さない場合、子どもは「どうせ何をやっても無駄だ」と学習してしまいます。この状態が長引くと、子どもは外の世界や他者との関係にも消極的になり、不登校や引きこもりの原因となる可能性があります。

親が意識しない「無視」の影響

興味深い研究があります。それは、「無視」の影響が子どもの精神発達にどれだけ大きなダメージを与えるかを示したものです。無視とは、言葉や行動での否定ではなく、親が子どもに関心を示さない状態を指します。スマホ依存の親が無意識のうちに行う行動が、まさにこれに該当します。
この無視の影響を受けた子どもは、自分の存在意義に疑問を持ちやすくなります。そして、それが引き金となり、学校生活や人間関係においても消極的な態度を取るようになります。ある中学生の事例では、親がスマホゲームに夢中で会話がほとんどなかったため、子どもは家庭内での孤独感を深め、学校でも友達との関係を構築できず、最終的に不登校となりました。

スマホ依存の仕組みと親の行動変容の必要性

スマホ依存の仕組みとその強力さ

現代のスマートフォンは、私たちの生活を便利にしてくれる一方で、非常に強力な依存性を持っています。なぜこれほど多くの人がスマホを手放せなくなってしまうのか。それは、スマホやスマホアプリが「人間の脳の仕組み」に巧みに働きかける設計になっているからです。

スマートフォンが私たちに与える刺激の一つに「断続的な報酬」があります。これは、SNSの通知やスマホゲームの報酬システムによって実現されています。たとえば、SNSを開けば「いいね」やコメントといった小さな報酬が得られる可能性がありますが、そのタイミングは予測できません。この「予測できない報酬」の仕組みは、人間の脳にとって非常に魅力的です。脳内でドーパミンと呼ばれる快感を司る物質が分泌され、私たちはその刺激を求めてスマホを手に取るようになります。

さらに、スマホゲームでは「次に何か良いことが起きるかもしれない」という期待感を与え続けることで、ユーザーをゲームに引き込む仕組みが存在します。このような射幸心を煽る仕組みが、親たちを含めた多くの人をスマホに夢中にさせ、気づけば1日が終わっている、という状況を引き起こしているのです。

親がスマホ依存に陥る背景

親がスマホに頼りがちな理由の一つに、「便利さ」や「息抜きの手段」という側面があります。特に子育て中の親にとって、スマホは情報収集や友人とのつながり、ストレス発散など、多くの役割を果たす貴重なツールです。また、子育てにおいて孤立感を抱える親にとって、SNSやオンラインコミュニティは大切な居場所になることがあります。

しかし、こうした利用が「無自覚の依存」に変わると問題が生じます。たとえば、子どもが目の前にいるのに無意識にスマホを開いてしまう、子どもとの会話中に通知が来ると反射的に画面を見てしまう、という行動が積み重なると、親子の関係性に影響が出るのは避けられません。

親自身の変化が必要な理由

では、どうすればこの問題を解決できるのでしょうか。まず大切なのは、「親自身が変わること」です。

親がスマホ依存から抜け出すことで、子どもとの接点を増やし、家庭内のコミュニケーションを円滑にすることができます。親がスマホに費やす時間を意識して減らす努力をすることで、子どもにとって「自分は親にとって大切な存在だ」という感覚が再び生まれます。
また、親がスマホ依存を克服する姿を見せることは、子どもへの良い手本にもなります。子どもは親の行動を観察し、それを模倣する傾向があります。親が自らのスマホ依存をコントロールする姿勢を示せば、子どももその影響を受けて、スマホとの適切な付き合い方を学ぶことができるのです。

スマホ依存を克服するための具体的な方法

親がスマホ依存を克服する第一歩

スマホ依存を克服するためには、まず「自分がどれだけスマホを使っているかを知る」ことから始めるのが効果的です。現在は、多くのスマートフォンに利用時間を記録する機能がついています。この機能を活用し、1日にどれくらいの時間をスマホに費やしているのかを確認してみましょう。
例えば、1日に4~5時間をスマホに費やしているとしたら、その時間の一部を子どもとの触れ合いに充てることを考えてみてください。「子どもと一緒に過ごす時間を増やす」という明確な目標を立てることで、スマホに依存する生活から少しずつ抜け出すことができます。

具体的な取り組み例

  1. 時間帯を決める
    スマホを使用する時間帯をあらかじめ決め、ルールを作ることが有効です。たとえば、「子どもが起きている間はスマホを見ない」「子どもと食事をする際はスマホを別の部屋に置く」といった具体的なルールを設けてみましょう。
  2. スマホの通知をオフにする
    スマホの通知は依存を強化する原因の一つです。通知が来るたびに画面を見る習慣がついてしまうため、SNSやゲーム、メールの通知をオフにすることで無駄な使用を防ぐことができます。
  3. 家族でスマホの利用ルールを共有する
    家族全員でスマホの使用に関するルールを話し合い、共有することも効果的です。「夜8時以降はスマホを触らない」「家族で過ごす時間はスマホ禁止」など、家族全体で取り組むことで、親自身も習慣を守りやすくなります。
  4. 子どもと一緒に楽しむ時間を増やす
    スマホに時間を費やす代わりに、子どもと一緒に楽しめるアクティビティを増やしてみてください。たとえば、一緒に料理をする、散歩に出かける、本を読むなど、スマホ以外の選択肢を意識して取り入れることが重要です。

親子の関係再構築が不登校克服のカギ

親の行動が子どもに与える影響

親がスマホ依存を克服し、子どもとの時間を増やすことで、子どもには多くのポジティブな変化が現れます。まず、親が自分に向き合ってくれると感じることで、子どもは安心感を得られます。この安心感は、子どもの自己肯定感を高め、学校生活や人間関係における積極性を引き出す原動力となります。
また、親がスマホに頼らずに子どもと接する姿勢を示すことで、子どもは「人と向き合うことの大切さ」を自然と学ぶことができます。これは、子どもが将来社会に出たときに良好な人間関係を築く力にもつながるのです。

不登校や引きこもりの問題を解決する上で、私は一貫して「親子の関係再構築」が最も重要な要素の一つであると考えています。不登校の原因は、学業のプレッシャーや友人関係、個々の気質など様々ですが、その問題が「長期化する」要因の多くは、家庭環境に起因します。そして、その中でも特に大きな役割を果たすのが親子関係です。ここでは、親子の関係が不登校克服にどのように関わるのかを深掘りし、さらに再構築の具体的なステップについて詳しく説明します。

親子の対話

不登校を長引かせる「日常のパターン化」

まず、不登校の大きな特徴として挙げられるのは、その状態が日常のパターンとして固定化されてしまうことです。不登校が長期化する理由は、学校に行かない生活が「子どもにとって居心地が良いもの」として定着してしまう点にあります。これは、単に子どもが怠けているわけではありません。不登校の初期段階では、学校での辛い経験や心の負担から一時的に逃れようとする防衛本能が働きます。その結果、家での生活が「安全地帯」として位置づけられ、学校へ戻るモチベーションがどんどん失われていくのです。

ここで、親の行動が非常に大きな意味を持ちます。親が無意識のうちに子どもの現状を「受け入れすぎる」ことで、子どもが学校に行かない生活をさらに当たり前と感じるようになります。例えば、「家で子どもが落ち着いているなら、それで良いのではないか」と考え、子どもに特別なアプローチを取らず、ただ見守るだけの状態が続くとします。このような見守りは、一見すると子どもの自立を尊重しているようにも見えますが、実は逆効果になることもあります。

親が子どもに「挑戦する機会」を与えないまま、日常のパターンを固定化させると、子どもはそのコンフォートゾーンから抜け出す力を失ってしまいます。この状況を打破するためには、親が意識的に「関わり方」を変え、子どもとの関係を新たに築き直す必要があるのです。

親子の関係が不登校克服に及ぼす影響

不登校を克服する過程で、親子関係の再構築が重要である理由は、子どもにとって親の存在が心理的な「基盤」となるからです。どれほど学校での経験が辛かったとしても、家庭が安心感に満ちていれば、子どもはもう一度外の世界に向き合う勇気を持つことができます。一方で、家庭内に緊張感や孤独感があると、子どもはますます内向的になり、外の世界と関わることを避けるようになります。

親子関係を再構築する過程で特に重要なのは、「親が子どもの感情に寄り添う」という姿勢です。不登校の子どもたちは、学校での辛さや友人関係のトラブル、または学業へのプレッシャーなど、さまざまなストレスを抱えています。しかし、それを表に出すことが苦手な子どもも少なくありません。特に小学校高学年や中学生になると、「自分の感情を伝えるのは恥ずかしい」と感じたり、「親に心配をかけたくない」と思ったりして、気持ちを隠すケースが多いのです。

このとき、親が「どうして学校に行かないの?」と問い詰める姿勢ではなく、「今どんなことが一番つらい?」と穏やかに問いかけたり、「学校に行くことだけが全てではないよ」と子どもの気持ちを肯定したりすることで、子どもは徐々に自分の感情を開示しやすくなります。このプロセスが、子どもが不登校の状態から一歩を踏み出すための第一歩となるのです。

スマホ依存の改善が親子関係に与える影響

親子関係を再構築する上で見落とされがちなのが、親自身の行動、特に「スマートフォンの使い方」です。親がスマホを手放せない状態でいると、子どもは親の関心が自分ではなくスマホに向けられていると感じてしまいます。こうした感覚が続くと、子どもは「どうせ自分に話しかけても親はちゃんと聞いてくれない」と考え、親に対して心を閉ざしてしまうことがあります。

例えば、ある中学生のケースでは、母親が毎晩リビングでスマートフォンを見続けていることが原因で、子どもが「自分の話をしても母親は聞いてくれない」と思い込んでいました。そこで、カウンセリングを通じて母親がスマホの利用時間を減らし、夜はスマホを別室に置いて子どもとの時間を増やすようにしたところ、子どもが母親に悩みを打ち明ける機会が増え、最終的に学校復帰への意欲を見せるようになったのです。

このように、親がスマホ依存を改善することは、親子の関係を再構築し、不登校克服への道を開くための大きな一歩となります。

親子関係の再構築のための具体的なアプローチ

親子関係を再構築するためには、以下のような具体的なアプローチが効果的です。

  1. 子どもの声に耳を傾ける
    子どもが話をしたいと思ったときに、親がすぐに対応できるようにすることが大切です。親がスマホに夢中になっていると、この「タイミング」を逃してしまいます。特に夜の時間帯はスマホを手放し、子どもと会話できる環境を整えましょう。
  2. 親自身が行動で示す
    「スマホの時間を減らす」「外出して一緒に体を動かす」「子どもの趣味に付き合う」など、親が積極的に行動を変える姿を見せることで、子どもは「自分のために親が変わってくれた」と感じ、親子の信頼関係が深まります。
  3. 小さな成功体験を共有する
    子どもが家で取り組んだ些細なことでも、「よくやったね」と認めてあげることで、子どもは自己肯定感を高めることができます。また、親子で一緒に楽しめるアクティビティを増やし、共有の思い出を作ることも関係改善につながります。

親子関係が築けるとき、子どもは動き出す

親子の関係が再構築され、家庭が子どもにとって本当の意味での「安心できる場所」となったとき、子どもは外の世界に向き合う力を徐々に取り戻します。不登校の克服には時間がかかる場合もありますが、親が変わり、家庭環境が改善されれば、子どもも自然と変化していきます。

不登校を克服するための第一歩は、子どもを急かすことでも、問題を根掘り葉掘り聞き出すことでもありません。親が「一緒にいること」「向き合うこと」に意識を向け、子どもとの絆を再構築することが、何よりも効果的な解決策なのです。

最後に: スマホとの新しい付き合い方を模索する

親がスマホを使う時間を減らし、子どもと向き合う時間を増やすことは、親子関係を深めるだけでなく、子どもの心の成長に大きな影響を与えます。スマートフォンは便利なツールですが、それに依存することで失われるものも多いことを忘れてはいけません。
スマホを使う時間を見直し、子どもとの触れ合いを優先することで、親子の絆はさらに強固なものになります。そして、この絆こそが、不登校や引きこもりを克服し、子どもが自分の力で未来を切り開いていくための土台となるのです。
親が少しずつスマホとの向き合い方を変えることで、子どもたちには必ず良い影響が現れます。どうか、今日からその一歩を踏み出してみてください。

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不登校は、つらい

不登校はつらいことのイメージ

目次


不登校。それは、親にとっても子どもにとっても、日常を大きく揺るがす出来事です。「学校に行けなくなった」という事実に直面すると、多くの親御さんは動揺し、心のどこかで「どうしてこんなことに」と自問自答を繰り返すのではないでしょうか。特に母親である方々は、その責任感の強さから、「自分の育て方が悪かったのではないか」と自分を責めることが多いと感じます。

周囲の人からは「学校くらい行かせたらいいのに」「甘やかし過ぎなんじゃないの」といった無責任な言葉を投げかけられることもあるかもしれません。けれども、そういった表面的な理解のない言葉は、かえって親御さんの心を深く傷つけ、孤立感を増幅させるものです。

私は、これまで不登校や引きこもりの相談を専門に扱ってきた児童心理カウンセラーとして、数多くの親御さんとお話しし、子どもたちと向き合ってきました。その経験から、不登校という現象が単純な問題ではないことを痛感しています。そして、不登校のつらさは、一歩引いて「社会の問題」として見ることで、少しずつ明確な解決の糸口が見えてくることをお伝えしたいと思っています。

本稿では、不登校がもたらす親御さんの苦しみとその本質に触れながら、「つらい」と感じることを否定せず、次のステップに進むための道筋を示していきます。


①「脱落者のように見える子ども」という苦しみ

不登校の子どもを持つ親御さんの中には、無意識のうちに「わが子が社会から脱落してしまったのではないか」と感じる方も多いのではないでしょうか。周囲の子どもたちが当たり前のように学校に通い、部活動や習い事を楽しむ姿を見るたびに、胸を締めつけられる思いを抱えている方もいらっしゃるでしょう。

特に日本社会では、「学校に行くことが子どもの仕事」とされる考え方が根強くあります。そのため、学校に通えなくなった子どもは、「ルールから外れた存在」として見られがちです。親御さん自身も、どこかで「学校に行かせられない自分の責任」と感じ、世間からの目を過剰に気にすることがあります。

しかし、ここで考えたいのは、果たして学校に通うことだけが子どもにとっての一つの正解なのでしょうか。年間30万人以上の子どもが不登校になる現代の日本では、学校というシステムがすべての子どもに適応していないという現実があります。それは子ども個人の能力や性格に問題があるのではなく、むしろ現代の学校が、多様な子どもたちに対応しきれていない「構造的な問題」だと言えます。

「脱落者」というラベルを貼ることは、子どもの未来を狭めてしまうだけです。学校以外の環境や学び方、成長の仕方は無数に存在します。学校に戻ることを目標にするにしても、「学校が唯一の道」と思ってしまうことは強迫観念や子どもへのプレッシャーに繋がる恐れがあります。

ただし、学校が現在の日本の中では最も効率的で経済的な教育の場であることは事実です。矛盾しているようですが、フリースクールなどの安易な言葉に飛びつくことは、必ずしも最適な道とは限りません。

②「親の教育不足」と見られる苦しみ

不登校を経験すると、多くの親御さんが「自分の育て方が悪かったのではないか」と責められるような感覚にとらわれます。友人や親戚、学校の先生、時には近所の人たちからも、「どうして学校に行かないの?」と聞かれることもあります。その言葉に直接的な悪意がなかったとしても、それを耳にするたびに、親としての自信を削り取られるような気持ちになるものです。

特に母親に向けられる「教育不足」という視線は、非常に根強いものがあります。「もっと厳しく育てるべきだったのかもしれない」「自分の甘さが子どもをこうさせたのではないか」という思いが頭をよぎることは、決して珍しいことではありません。しかし、この考え方こそが、親御さんを精神的に追い詰め、不登校の解決をより困難にしてしまう要因の一つなのです。

ここで知っていただきたいのは、不登校が家庭の教育方針だけで決まるものではないということです。学校での人間関係、学習内容の過密さ、社会のストレスなど、子どもを取り巻く環境は非常に複雑です。不登校を引き起こす原因は、一つではなく、多くの場合、さまざまな要因が絡み合っています。

不登校の原因を解き明かすためには、親御さん自身が「教育不足」という枠組みから解放される必要があります。不登校は、特定の親の失敗ではなく、現代社会の課題そのものなのです。そのため、親御さんがまず自分を責めることをやめ、冷静な視点で問題を捉えることが、不登校克服の第一歩となります。

③「生活が子どもで占められる」という現実

不登校になると、子どもが学校に通っている時間に当たり前のようにできていたことが、すべて変わります。仕事をしている親御さんは、出勤時間の調整や在宅勤務への切り替えを迫られることもあるでしょう。専業主婦の方でも、子どもの不登校が家事やプライベートな時間に大きな影響を与えることは避けられません。

さらに、子どもが落ち込んでいるときには、どのように接して良いのか分からず、家全体の雰囲気が重苦しくなりがちです。子どもの気持ちを考えすぎるあまり、親御さん自身も精神的に疲弊してしまうことが少なくありません。「もうどうしていいか分からない」という状態に陥る方も多いのが実情です。

このような状況で、親御さんが自分の生活や感情をすべて子どもに合わせることは、必ずしも良い結果を生むとは限りません。むしろ、親が自分の生活を犠牲にし続けることで、かえって家庭全体のバランスが崩れてしまう場合もあります。子どもも、親の疲れた顔を見るたびに罪悪感を感じ、さらに心を閉ざしてしまう可能性があります。

このようなときに大切なのは、親御さん自身が心と生活の余裕を取り戻すことです。信頼できる家族や友人に相談する、カウンセリングを受ける、時には短時間でも一人の時間を作るなど、親自身が自分のケアを怠らないことが重要です。「親もつらい」という気持ちを周囲に認めてもらいながら、少しずつ問題に向き合うためのエネルギーを蓄えていくことが必要なのです。


つらさを認めたうえで、動き出す

ここまで、不登校の家庭が抱えるさまざまなつらさについてお話ししてきました。外から見えにくいこれらの苦しみを軽視することなく、まずは「つらいものだ」と認めることが大切です。周囲からの無責任な言葉に耳を貸さず、自分の感情を否定しないでください。

しかし、不登校の現実に向き合うとき、ただ嘆くだけでは何も変わりません。1週間、1ヶ月、1年と時間が過ぎる中で、状況が少しずつ悪化してしまうケースも少なくありません。そのため、つらさを受け入れたうえで、親子で一緒に少しずつ動き出すことが重要です。

たとえば、子どもが学校に通うことを最終目標とするのではなく、「どんな環境なら安心して過ごせるのか」を一緒に考えてみることが効果的です。フリースクールやオンライン学習など、選択肢を広げることで、子ども自身も「自分にはまだ道がある」と感じられるようになります。

また、学校側との話し合いも欠かせません。担任の先生やスクールカウンセラーと連携しながら、子どもの状態に合わせた対応を模索していくことが、長期的な解決につながります。

不登校は、決して簡単に解決できる問題ではありません。しかし、親御さんが自分を責めるのをやめ、周囲の支援を受け入れながら、子どもの個性に合った解決策を模索していくことで、少しずつ前進していくことができます。

「つらい」という感情を否定せず、そのうえで、親子で新しい道を歩む決意を持つ。それが、不登校という試練を乗り越えるための大切な一歩です。


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自閉症と診断された子どもへの不登校対策とは?

自閉症と診断された子どもに向けた不登校対策の見出し

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自閉症スペクトラム障害(ASD)と診断された子どもたちは、その独特な感性や考え方ゆえに、学校生活において困難を抱えることが少なくありません。その結果、不登校という形でその困難が表面化することがあります。しかし、不登校は単なる「学校に行きたくない」という一言で片付けられるものではありません。その背後には、本人が抱える深い不安、自己肯定感の低下、さらには環境とのミスマッチが潜んでいます。

私は児童心理カウンセラーとして、これまで多くの不登校の子どもたちと向き合ってきました。その中で感じるのは、ただ「見守るだけ」では、子どもが抱える問題の根本に気づかないまま、時間だけが過ぎてしまうこともあるということです。特に自閉症の特性を持つ子どもたちの場合、その特性に応じた適切なアプローチが不可欠です。
本稿では、自閉症と診断された子どもが不登校に陥った場合に、親ができること、そして環境として提供できるサポートについて具体的に述べていきます。

自閉症の特性が学校生活に与える影響

自閉症スペクトラム障害の特性は、社会性の発達の違い、コミュニケーションの苦手さ、そして感覚過敏や興味の偏りなど、多岐にわたります。これらの特性は、学校という集団生活において顕著に影響を及ぼします。

例えば、授業中に周囲の子どもたちが笑い合う声や教室に響くざわめきが、耳を覆いたくなるほどのストレスを引き起こすことがあります。さらに、教員や友人とのコミュニケーションにおいて、表情やニュアンスを読み取ることが難しい場合、誤解される場面も少なくありません。こうした日々のストレスや挫折感が積み重なった結果、「もう学校に行きたくない」と子ども自身が心を閉ざしてしまうのです。

特に、小学生や中学生という多感な時期には、周囲からの評価や仲間意識が重要な意味を持ちます。しかし、自閉症の特性を持つ子どもたちは、自分をうまく表現できず、その結果「変わった子」「空気が読めない子」として距離を置かれてしまうこともあります。親としては、こうした子どもの状況を的確に把握し、「何が学校で起こっているのか」を一緒に探る必要があります。

親が最初にすべきこと:「見守る」から「理解する」へ

不登校に陥った子どもを前に、多くの親御さんが最初に抱く感情は、驚きや混乱です。そして、「子どもを信じて、学校に行けるようになるまで見守ろう」と思う方も多いでしょう。しかし、不登校が始まったばかりの段階で、ただ見守るだけでは状況が悪化することがあります。

自閉症の特性を持つ子どもたちは、自分の気持ちを言葉にするのが得意ではありません。そのため、不登校という行動の裏に隠された原因を言語化することが難しいのです。このとき、親が「ただ待つ」のではなく、「なぜこの子は学校に行きたくないのか」を具体的に考える姿勢を持つことが重要です。

例えば、子どもの口から「友達が怖い」といった言葉が出た場合、それを表面的な問題として捉えず、深掘りして考える必要があります。「友達が怖い」という言葉の裏には、次のような理由が隠れていることがあります。

  • 過去に些細なことでからかわれた経験がトラウマになっている。
  • 友達と会話する際に、適切なタイミングで話を切り出せず、孤立感を感じている。
  • そもそも友達の言葉の意味を正確に理解できず、誤解が生じている。

こうした理由を特定することで、適切な支援策を講じることが可能になります。

学校との連携:情報共有と環境調整の重要性

自閉症の特性を持つ子どもが不登校になった場合、学校との密な連携が欠かせません。しかし、ここで一つ強調したいのは、「学校任せ」にしないということです。学校側も、自閉症の特性に関する専門的な知識を十分に持っているとは限らないため、親が積極的に情報を提供し、協力を求める必要があります。

例えば、以下のような情報を学校と共有することで、子どもにとって安心できる環境を整えることができます。

  • 子どもの感覚過敏や特定の状況で感じるストレスについて。
  • 子どもが安心して過ごせるスペースや時間について。
  • コミュニケーションが苦手な場面での適切なサポート方法。

また、学校の環境を調整するために、以下のような工夫が有効です。

  1. リフレッシュルームの活用
     感覚過敏を持つ子どもにとって、休憩できる専用のスペースを設けることは非常に効果的です。こうしたスペースで一定時間リセットできることで、教室に戻るエネルギーが回復します。
  2. 特別支援教室の利用
     場合によっては、特別支援教室で学ぶことで、学習のペースを調整したり、少人数環境で安心感を得られることもあります。
  3. 個別対応プランの作成
     学校側と協力して、子どもにとって無理のないスケジュールや目標を設定することが重要です。

家庭での支援:安心感と挑戦のバランス

家庭は子どもにとって最も安心できる場所であるべきですが、同時に、適度な挑戦を与える場でもあるべきです。ここで重要なのは、「安心感」と「挑戦」のバランスを取ることです。

例えば、不登校が続いている子どもに対して、「次の日曜日に一緒に近所の公園に行こう」というような小さな目標を提案することが考えられます。このような目標を達成することで、子どもが「自分にもできる」という自己肯定感を少しずつ取り戻していくことができます。

また、自閉症の特性を持つ子どもにとっては、日々の生活リズムを整えることも非常に重要です。不規則な生活は、不安感を増幅させ、不登校の状況を悪化させる原因となり得ます。例えば、以下のような工夫を取り入れると良いでしょう。

  • 毎日同じ時間に起床し、食事を摂る習慣を作る。
  • 1日のスケジュールを視覚的に示し、次に何をするのかを明確にする。
  • 不安を感じたときにリラックスできる方法(深呼吸やお気に入りの音楽を聞くなど)を一緒に探す。
子どもとのハグのイメージ

カウンセリングの活用:第三者の視点からのアプローチ

最後に、不登校が長期化している場合や、親子だけでは解決が難しいと感じた場合には、カウンセリングを活用することをお勧めします。カウンセラーは、第三者の視点から問題を整理し、子どもや親にとっての適切な解決策を提案します。

カウンセリングの中では、子どもが自分の感情を表現しやすい方法(絵や言葉、行動など)を用いることができます。また、親自身が抱える不安や葛藤についても話すことができ、子どもとの向き合い方を見直すきっかけになることもあります。

おわりに

自閉症と診断された子どもが不登校になる背景には、多くの要因が絡み合っています。その中で、親が子どもの特性を理解し、適切な環境を整えることが、最も重要な第一歩です。そして、そのプロセスにおいては、「ただ見守る」だけではなく、積極的に動き出す勇気が求められます。

不登校という状況はつらい状況ですが、それをきっかけに子どもの特性や本質を深く知ることで、親子関係がより強固なものになる可能性も秘めています。一緒に解決策を見つけていくことで、子どもにとって安心できる未来を築いていく可能性を諦めないでください。


ToCo(トーコ)について

私たちToCoは、お子様が自ら不登校から脱却するための支援を行っており、2025年2月時点で700名以上のお子様が平均3週間で再登校しています。

学校や行政機関による対策が進む中、不登校数は年々増え続けています。私たちは、不登校が続いてしまう要因を診断し、児童心理司や精神科医の専門チームが再登校までサポートします。
不登校でお悩みの方はぜひ検討ください。

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