小・中学生のお子さんが学校に行きたがらない時の、親が取るべき対応について考えてみましょう。
お子さんが学校に行きたがらない時に親としてどうすればいいのか、とても悩ましいと思います。特に、お子さんがまだ小さいうちは、親の愛情表現を求めて、学校に行かないという行動をとってしまうことがあります。
「うちの子、私が一緒に学校に行ってあげないとダメだなんて言ってくるのよ」 そんな風に仰る方がいます。
確かに、お子さんと一緒に学校に行き、一日を共にすることは、お子さんにとって安心感を与えるかもしれません。しかし、実はこの行動は、お子さんの自立を妨げ、かえって学校に行けない状況を長引かせてしまう可能性があるのです。
なぜ、親が一緒に学校に行くのは良くないの?
お子さんが学校に行きたがらないのは、愛情を求めているから、という側面が大きいと考えられます。そのため、親が一緒に学校に行ってくれることで、その要求が満たされ、満足してしまうのです。しかし、これは一時的な解決策に過ぎません。その理由は3つあります。
- 理由1「依存心を強めてしまう」
親が常にそばにいることで、お子さんは自分で問題を解決したり、新しい環境に適応したりする力を身につけることが難しくなってしまいます。 - 理由2「注目を求める行動を強めてしまう」
学校に行かないことで、親の関心を集められると学習してしまうと、同じような行動を繰り返す可能性が高まります。 - 理由3「将来、一人で学校に行くことを難しくしてしまう」
親が常に一緒にいる状態に慣れてしまうと、いざ一人で学校に行こうとしたときに、不安を感じてしまい、それが原因で不登校が長引いてしまう可能性があります。
どうすれば、お子さんが一人で学校に行けるようになるの?
では、どうすればお子さんが一人で学校に行けるようになるのでしょうか?
大切なのは、お子さんに「学校は自分で行くところ」という意識を持たせることです。
お子さんと一緒に学校へ行くのをやめ、お子さんの自立を促したいと考える親御さんは多いでしょう。しかし、長年の習慣を変えるのは簡単ではありません。焦らず、少しずつステップを踏んでいくことが大切です。
まずは、お子さんの気持ちを理解しようと努めましょう。「学校に行きたくない」という気持ちの裏には、様々な不安や悩みが隠れているかもしれません。お子さんの話をじっくりと聞き、共感することが大切です。決して否定したり、急かしたりせず、安心できる雰囲気を作ってあげましょう。
次に、具体的な目標を設定しましょう。「今日から、校門まで一緒に歩いて、あとは先生にお願いしようね」など、お子さんと一緒に目標を決め、達成感を味わえるようにすると良いでしょう。目標を達成したら、小さなご褒美を用意するのもおすすめです。
少しずつでも、学校へ一緒に行く時間を短縮していくことが大切です。例えば、毎日5分ずつ、教室から離れる時間を早めていくなど、小さな変化から始めてみましょう。お子さんが不安を感じているようであれば、その気持ちを尊重し、ペースを調整することも大切です。
お子さんが一人で学校に行けるようになるまでには、時間がかかるかもしれません。その間、親は焦らず、根気強くサポートすることが大切です。お子さんの小さな成長を認め、励ましながら、一緒に乗り越えていきましょう。
大切なのは、お子さんが「一人で学校に行ける」という自信を持つことです。
親が子どもの手を離し、一人で学校へ行くことを応援する姿を見せることで、お子さんは「自分は一人でできる」という自信を少しずつ身につけていくでしょう。
「焦らず、ゆっくりと」
この言葉を胸に、お子さんの成長を応援してあげてください。
ToCo(トーコ)株式会社について
当社は、認知行動療法や海外の先行事例を基に、不登校の予防と再登校支援サービスを提供する企業です。
代表の子どもが不登校になった経験を発端として、年々増加する不登校の問題、家庭や学校が早期に対応することが難しい現状、そして不登校の予防が各家庭の属人的な努力に委ねられがちになる課題を解決するために、このサービスを立ち上げました。
導入いただいたご家庭からは、『気づいていなかった子どもの悩みに対処できた』『子どもの自立に繋がっている』とご好評をいただいており、さらに効果的なサービスになるよう日々改善を重ねています。お子様の学校へのストレスや不安を診断することで、皆様の子育ての支援に繋がるよう務めたいと考えております。